
今日の一句 気に入らぬ芸術映画夏終わる 浮浪雀
今日の三択。「あわてふためく」本来の意味は? 全力を出す・音を立てる・ぼけ これはめく、の前のふた、ではためくが浮かぶので、音の方でしょう。答えを入力するを忘れて、最今月最後の問題も虚しく過ぎた。
今日の短歌 原爆を見てきたように語り出す茶髪にピアスの高校教師 (姶良市)井之川健児 この内容は次の3つのうちのどれか。
1.自分が体験してもいない原爆について知ったように語っている高校教師を批判している。2.いかにも現代風のチャラい風体をした高校教師だが、原爆を風化させないように熱心に語っている。
3.毎年8月の風物詩として、原爆を風化させない取り組みも現代的な風体の高校教師がするようになっている、という中立的な描写
私は始め「見てきたように」「語りだす」の口調から批判的な意味に捉えていた。作者のこの高校教師に対する嫌悪感がこの表現に滲んで出てきている、と。しかし決め手はない。そこで作者の住所になにかヒントがないとググってみた。姶良市は熊本県にある。この地域の学校の教師なのか。作者の知り合いにHIROSHIMA原爆の関係者がいるのか?しかし熊本県だけでは、確定的な情報ではない。次にこの朝日歌壇の選者の好みなのかと思った。どんな歌が選ばれているか見ていいけば、そこにヒントがあるかも知れない。選者は佐佐木幸綱。
その昔牛小屋ありし母屋には今はチワワがエアコンぐらし(さいたま市)中村敬子
高層の老人ホームの裏に住み老い五百余に一度も逢わず(浜松市)松井 恵
禁酒して酒飲みがみな馬鹿に見ゆその馬鹿者に戻る日を待つ(加東市)藤原 明
夏バテで餌を食べない豚たちは出荷されずに命を守る(東京都)関戸裕二
牛とチワワ、牛舎とエアコン。五百と零、馬鹿と見下ろしてそれを熱望、食べない豚(命の危機)が屠殺を免れる。要は対比なのだ。そこに歌の趣を見いたしている。とすれば、始めの歌も、茶髪ピアスに対する嫌悪感より、風物詩としての対立項に着目した選歌かもしれない。
とまあ暇つぶしに考察してみた。結論は不明。
8月で期限が切れる映画の券を使いに「ルノワール」を見てきた。カンヌ招待作品とかで結構混雑していた。★3つ。PLAN75の監督作品だが、私には合わない。PLAN75の画面も嫌いだったし、倍賞千恵子の老醜描写に企みが見えて嫌だった。ここではリリー・フランキーの父親の描写が気に入らない。この映画について言えばまず画面がおかしい。ゆるいピントで輪郭のはっきりしない画像、妙に暗くドキュメンタリータッチ風の絵柄。強調される生活音(踏切の音とか)、劇伴の凝っているようで雑な仕様。主人公11歳の少女に全く魅力がない。ドキュメンタリーで行くなら、ラブリースマイリーベイビーや私の勤務先の学童の子やもっと言えば私の不登校の孫のほうがよっぽどいい。変にフランス風の作り、ひと夏を過ごして少女はおとなになりました、にしては少女の実態がまるで見えない。夢や最後の船上のイメージショットも全然輝かない。みながら、違う違うとうつぶやきばかり頭の中でなっていた。ミツバチのささやき、もそうだったけど、池の畔のフランケンシュタインとかちゃんと見せ場はあった。この作品にはそういう見せ場をさけているのがいいという美意識がうかがえる。サービス精神がないというか。そうう作為を見せない作為がやな感じ。スタッフも随分と外国の人が多い。無国籍の映画にしては1980年代とか変に意識している。私は当時をまったく思いださなかった。これは無国籍とすれは成功しているといえるのか。YMOのフォークダンスももっと見せ場にできたでしょう。フェリー二みたいに。
と珍しく文句たらたらの8月最後の映画だった。出て明大前のラーメン屋をあれこれみて、結局裏通りの武蔵野油そばで卵入。
帰宅後youtubeつけながら轟沈。起きたら7時で朝かと思ったらまだ前日の夕方だった。