
学園祭
今日の一句 爽やかな空に出水の畏れあり 浮浪雀
今日の三択。持ち家率がもっとも低いのは? 北海道・秋田県・東京都 人口を考えると答えは自ずと出そう。地方では大工さんも不足して建築メーカーは戸建ての営業を地方ではやめていっているそうだ。だからぱーこ家もなかなか建たないのか。
明日が大雨だというので、今日のうちに職場の学園祭を見に行く。もっともテスト印刷用の厚手の用紙を運ぶという業務もある。学園祭終了後の授業の予習も少しやる予定。
受付をくぐり抜けて準備室に行くと鍵が閉まっていた。外部の人が入るので用心しているらしい。専任先生がどこに居るか分からない。LINEで問い合わせてみるとこれが使えなかった。最近、ラインは外出のwifiで繋ぐとたいてつながらないから、切らないと使えない。学校は都教委推奨のwifiがあるがこれがセキュリティが大変堅いので、ほとんど使えない。成績が行き交う領域なので、当然だろう。
仕方なく傘と荷物を廊下の生徒提出用のBOXに入れてお目当ての出し物を見に行く。自分が担当しているクラスは何をやるのか。いつもはこちらが見られる立場だが、今度はこちらが見る立場になる。この学校はまずクラス企画が主体。1年生はお化け屋敷やゲームなど客寄せアミューズメント。2年生はクラス劇。自作物はすくなく有名なドラマを元ネタにした演目である。会場は各教室。3年生もクラス劇。出し物はディズニー物で会場は体育館である。クラブ・部活展示も当然ある。演技部は一番客を呼べる時間帯に公演が組んである。
開演20分前に行くと教室の前にはすでに客が並んでいた。スタッフが演者の家族の方は前に来てください、と案内している。7,8人の女性が前に並んだ。40代の女性である。私の高校時代は60年前であるが、高校の文化祭に親が来ることはほとんどなかったと思う。恥ずかしいので来ないでほしい。小学校なら仕方ない。それに親もいぞがしかったので子どもにかまう暇がない。子どももたくさんいた。こういうのを隔世の感というのか。
そもそも私は現役の高校生の演劇など見て楽しめるのか。20年前は演劇部の顧問だったので、これはそうとう楽しめた。70を過ぎて心踊ることが少なくなった。これはリビトーがなくなってきたからだ。それははっきり自覚している。リビドーなどと遠回しに言っているが性欲がなくなってきたのだ。もっと言えば精子を作っていないのだ。それに付随して性ホルモンも多分減少している。たとえば足のすね毛がなくなった。以前親戚の葬式で送り人をやったことがある。ご遺体を清めて死後の旅立ちの衣装を親戚で着せるのである。そのとき男性の遺体をしみじみ見たが体毛かまるでなくサルスベリの幹のようなするりとしたきれいな遺体だった。私もそうなってきている。食事の味、風の匂い、そうした官能が淡くなってきている。それに呼応して世界の印象がはかなくなっている。
これは感覚だけでなくそこから引き出される感情もはかなく淡くなっている。失敗しても後悔の念が弱い。成功してもあまりうれしくないが嫌われても悲しみは少ない。こんなものであろう、と流れていく。枯れているのう。なのであたりの学園祭の騒宴から自分のところだけモノクロのスポットライトがあたっているみたいだ。
開演5分前で入室できた。教室後ろ1/3が舞台領域だがもちろん平場である。黒幕で仕切って両側と中央から役者が出てくる構造になっている。窓は黒い模造紙で覆ってある。スポットライトは会場後方両側に2台あったようだがほとんど効果がなかった。はじめに女生徒が挨拶。上演前に先立ったのご注意がございます。こういうところは大変うまい。気分が悪くなったら美登里の服を着ているスタッフに声をかけてください。客席は教室の椅子がピタりとくっつけて並んでいる。9個9個で中があいている。それが3列で、昔見た黒テントの座席みたいだ。そこれ隙間を空けないで客が詰め込まれていく。後方は立ち見である。たかがクラス企画の劇にこの客数はどういうことだ。80人は入っていたと思われる。高校演劇地区大会より多い観客だ。
演目は「はたらく細胞」この内容をこの後授業でやることになっている。アニメ版は第1シリーズは全部見た。第2シリースは前半だけ見た。映画版は劇場で見た。佐藤健・永野芽郁の朝ドラコンビ出演である。コミック版が生物室に6巻まであった。ビジュアルは役者もポスターも大変レベルが高い。進学校はこういうところは大変うまい。美術もよく出来るのだ。ストーリーはほぼアニメ版を踏襲していた。がん細胞の造形が大変すばらしかった。片手が増殖したガン細胞で見にくく膨れ上がり、AKIRAの鉄雄、もっと古いと少年画報1956年の漫画ガビラ並の造形だった。がん細胞は造形だけでなく、やられるところの独白が涙を誘う。俺は何のために生まれてきたんだ!と嘆くシーンである。これは原作にないから作者の思い込みが入っている。
30分に満たない上演だった。終わって準備室に戻ると専任先生が戻ってきていた。先生は受付の担当のようだった。自分が担当しているクラスは一応全見ると言っていた。業務連絡も一通り済んで、私はもう一つのクラスを見にいった。「ドラゴン桜」これは阿部寛演じた教師役の男子生徒が180cmはあろうという高身長で全盛期の松田優作を彷彿とさせる怪演だった。総帥用具入れのロッカーから出てくるのだ。ことらもほぼTVドラマをトレースした内容だった。こちらもほぼ満員の入りだった。映像研もみたかったが、部屋を覗くと上映がおわったところだった。
準備巣津に戻って授業準備をして3時半頃撤収。遅い昼食の油そばを食べて帰宅。途中、評判のちいかわを見ようと思ったが、池袋、新宿の映画館はみな赤字FULLの満席だった。