ぱーこシティ(令和版)

18年続いて来たぱーこシティは、ついに元の場所に還ることをやめました。

梅雨寒

茗荷谷

今日の一句  梅雨寒や眠るイモリを起こしたり 浮浪雀

 今日は早いので、ルーティンはなし。勤務日変更をしてあるので、今日は出勤の必要はない。はずだ。しかし様子を見に行く。準備室は閉まっていた。3級教員の私は自分の机がある部屋に入れない。手前の科学準備室にいる2級教員の先生に頼んで、開けてもらう。カードがあり、それを通すとその部屋の鍵のボックスが開く。通常各部屋の鍵は職員室か事務室で集中管理していることが多いが、この学校は必要な場所に分散管理している。カードを通すと、多分カードのIDと時間がサーバーに記録される。

 初めの設定では、水曜日が締め切りだったので、いくつか提出物があるかと思ったが、訂正通知通り何も出ていない。これは金曜日にでることになるのでやはり土曜日に出勤して片付けないといけない。昨年の市立の中学で土曜日出勤をしたことがあった。通常の出入り口は閉まっていて、保護者会用の別の入り口が空いていた。校舎に入れたのはいいが職員室は空いているのか。部活で出勤している先生がいて、職員室は空いていた。それで中にはいれば集中管理のキーボクスを開けて理科室の会議を出してそこで仕事ができた。

 土曜日に授業のある先生がいる。この先生は代わりに月〜金のうちの1日が出勤しなくていい日になる。昭和の研修日と同じシステムである。この日に理科では2級教員の先生が出勤している。その先生にお願いすれば入ることができそうだ。しかし勤務日でない日に出勤することが許可されているのか。ここは1級教員の副校長先生に聞きに行く。副校長は土曜には出勤している。私が開けます!と宣言してくれた。これで土曜に出勤する問題は解決した。

 もともとこの問題は日程に無理があることから来ている。私の勤務日は月、木で試験は最終日の金曜日にある。試験をやる日に生徒の希望通りにノートと実験のレポート提出を集めると、試験明けの月曜日にはチェックしたノートを実験レポートを返さないといけない。ついでに試験も返却して講評、採点ミスの確認、そして最終の成績提出となる。普通は試験終了後一週間程度が教務への成績提出の締め切りである。毎日出勤している先生は、まず試験日に採点ができる。試験最終日にも採点できる。私は試験の日は出勤日ではなく、試験明けの1回目の授業に試験を返すことができない。ノートも返せないと、プリントを配布して急場を凌ぐしかない。プリント作成の2級教員である専任先生とはその日までに顔合わせがない。そこでイレギュラーの土曜日出勤となる次第である。

 ノートチェックができないとなにをやるか。試験明けの授業準備をする。問題集の問題を3回分くらい解く。中身は知っているから確認と漢字の読みを調べておく。娘細胞の読みがわからない。検索すると「嬢細胞」の当て字をして「じょうさいぼう」と読むらしい。あるいは「むすめさいぼう」と読んでいる例もある。細胞分裂するときの細胞の呼び方は、親細胞・子細胞ではなく、母細胞・娘細胞である。この用語はジェンダー問題に抵触しないのか。

 内容はDNAのところだが、もうわかっている知識の羅列で、問答無用でこう呼ぶことになっている、という記載である。ここは発見物語と歴史的経緯が面白いところでネタに尽きない。もっとも教科書もそこは無視していない。1928肺炎双球菌の形質転換。1944体外での(試験管内での)形質転換を起こす物質がタンパク質ではなくDNAらしいという実験。1952形質を決めるのが DNAであるという決定的証拠。同時期にDNAの研究がある。1949シャルガフのDNAの塩基には生物共通の性質がある。(AとT、GとCが同じ量入っている)1953DNAは二重らせん構造をしている。ここでこの発見のキーとなったX線回折の写真がよく本に載っている。これはウィルキンスとフランクリンの発見ということになっている。このフラクリンが、実は大変な美人でしかも癌で早死にしている。生きていればウィルキンスと共にノーベル賞を受けたという不遇の人である。もう少し調べてみると、キュリー夫人にジェンダー問題が隠れていたように、ここにも同じ構造の問題が隠れていて、今では周知の事実らしい。DNAの構造発見は20世紀の科学発見のトップスリーに入ると思うが(もう一つは原爆の発明)そのきっかけともなったX線回折写真は、上役のウィルキンスが弟子筋のフランクリンの仕事を無断でワトソンに見せたことに始まっている、という事実である。

 なんてことを受験勉強さながらに問題集を解きながら3時間ほど勉強して帰ってきた。

 帰宅途中でNPO関連の電話。帰宅後物理の採点業務。疲れて3時間ほど夕寝。あしたは、zoom授業の後、巡業公演の準備で夜はNPOのzoom会議。土曜日に出勤と決まったので、どこかで寝ないと。