ぱーこシティ(令和版)

18年続いて来たぱーこシティは、ついに元の場所に還ることをやめました。

花冷

420↑

今日の一句   花冷えの煉獄酒場に乾杯  浮浪雀

 今日の三択。頑張るという言葉の由来は? 見張る・声を張る・ぼけ これは「見張る」の方でした。

 今日は認知症の進行をAIアプリで発見しようという開発の被験者。前回と同じ建物でやったが、前回よりはるかに簡略化した検査だった。はじめに、この検査に同意するか聞かれる。20項目ぐらいの面倒な文書を係の人が読み上げ、承諾した旨の書類にサインする。そんな大仰なものかい。行政から金が出ているから、こういう面倒なことをやるんだろう。このこと自体がそもそも論で言うとおかしな話だ。これができれば認知症の心配はない。個人の判断が正常な相手の人に対する確認だからだ。初めの文章からしておかしい。認知症のCMIがわかるアプリを開発しました。とあって、その後にすぐ、そのアプリを開発する研究に協力してください、とある。アプリはできたのか。開発途中なのかどっちだ?開発したけど、その精度を上げる研究に協力してください、という意味だろう。面倒だから質問しなかった。二人並んで説明を受けたが、私の隣の爺さんはそっぽをむいていた。聞いてるのかい。

 初めは見当識テスト。ここはどこ?私は誰?ってのを聞かれる。次に、ボール、棒、さくら、の三つを覚えてください、あとで聞きます、と言われて必須科目の100から7を引いていってください、とやる。今日はゆっくり計算した。これも記憶しているんじゃなくて毎回やることにしている。いつかわかんなくなる時が来る気がする。100,93,86,79,72,65,ここでストップ。文京区小石川4丁目いわさきあきら、これを覚える。それからまたいくつか質問があって、覚えてますか?と言われる。これもできた。今も覚えてえいる。

 次に場所と人が変わって、ヘッドフォンをつけてAI女性の音声でいくつか聞かれる。連続する二桁の数字を言われて、終わりから三つまでを復唱してください、というのがある。これができなかった。幾つで終わるかわからないから、どこまで覚えれば良いかわからない。初めから覚えていくが、4つ目になったら、1番目は忘れて4つ目を覚える。五つ目が来たら、二つ目を忘れて、五つ目を覚える。新しい数字を覚えることと、前の数字が何番目かを判断してそれを忘れることを同時にやる。それで混乱してできなくなる。ちょっと悔しい。しかしこれは、方略を間違えた。初めから全部覚えておいて、終わったところで初めの必要ないものを言わなければいいのだ。すると忘れるという操作が必要なくなるので、こちらの方が楽だ。これはworking memoryの動作を見ていると思われるが、作戦を考える時間が欲しいところだ。

 次がかじわら**が金曜玉ねぎを9個枕を二枚ピーマンを3個買いました。これを復唱しなさい、というのがあった。人名が覚えられない。買うものの名前と個数が覚えられない。三つは無理だ。耳で聞くだけで意味のないことを覚えることができない。これはできないとできるまで繰り返される。そのたびにAI女性にこんなことができないの!と言われている気がする。テスターは男性だったが、それをこの男に監視されている。その状況自体がとてもストレス。AI女性のイントネーションがおかしい。そのことも気になって検査に集中できない。自分が認知症になってきたかもしれない、と思って医者に行くとヘッドフォンをかけろと言われて、この声でこのテストをさせられて、AI判定で認知症が進んでいますねと耳元で言われる。そんなのはとても嫌なので、この検査は実現化しないように、今度はAIが混乱するような結果をだしてやろうと思った。30分で2300円くれるからバイトとしては悪くない。無駄遣いじゃないか?

金もらっておいて文句言ってしょうがない老人だまったく。

 次は1時間30分かけて、4月から勤務する学校の様子を見に行く。靴箱にはちゃんと桜の印のついた私の靴箱が用意されていた。よしよし。今度上履きの靴を持ってこよう。この前の電話では11時にやはりあたらしく移動してきた女性の副校長と事務室で会う予定だった。2分前に行くと、新任者の会議に出ていると言われる。私は時間講師だからその会議に出なくてもいいのか。待たせてもらいます、と言って奥のところにある椅子の座って待っている。11時を過ぎても誰もやってこないので、部屋の外に出て様子を見にくと、この前顔を合わせた生物のやはり今年やってきた人にあう。向こうが覚えていたので挨拶すると、説明会は終わりました。と言われる。

 出入り口のところで新任者らしい集団が入り口の機械警備の扱い方を聞いている。これは私にも関係があるんじゃないかと、少し離れたところでそれを聞く。カード警備でそれならばまずIDカードを入手しないといけない。カードがなくても職員番号があれば手入力でも処理できるようだ、正しい操作をすればロックが外れて中に入ることができる。その後でタイムレコーダーにカードを通して出勤、退勤の時刻がサーバーに記録される。これを忘れると後から事務担当から連絡があり、正しい時刻を申告することになっているようだ。

 説明をしている方は年配の好好爺で、途中でわからなくなる。すると話を聞いている中にいた、いかのも切れ者といった風情の若手が、それはこれこれです。と指摘する。すると好好爺は、その通りです、と屈託がない。人はいいけど仕事の処理はそれほど確かじゃないな、と思ってみていた。

 そこで事務所にもどって、私の職員カードはありますか?と聞くと向こうの人に聞いてくれと言われる。向こうの人というのが先ほど説明をしていた好好爺である。彼は手元の書類をみながら職員カードは見当たりません、と丁寧に教えてくれる。職員番号はありますか?ときくと手元の書類を見せてくれた、それ私の履歴カードで職員番号がまだ空欄である。今度来た時にわかるかもしれません、と言われる。それで引き下がった。結局約束の時間に新任の副校長は来なかった。

 そこにいても埒があかないの、この前いった私の本拠地となる準備室行くと、先ほどの先生と助手の人がいて、いろいろ親切に案内してくれる。そこへ理科の先生方が顔を出して挨拶していく。ところが私はここへ来る前にやった認知症のテスト通りに顔と名前を覚えられない。今日が新任者の初勤務の日なので、在職の人が向こうから挨拶に来るのである。

 私のところは二人とも変わったので、頼りの綱は一番在職の長い助手の先生である。この人は新年度の書類関係のパソコン業務をしていたが、その時に前任者のことをいろいろと教えてくれた。差し障りがあるのでくわしくは書けないが、それが私をここに読んでくれた副校長先生の言っていたことと違うのである。違うどころではない、ほとんど真逆のことを教えてくれた。まったく現場というのは何がどうなっているかわからない。自分で確かめて判断するしかない。

 それで校内を一回り探索に行った。春休みの学校は人がいないくてがらんとしている。ユーミンの歌に、♪春休みのロッカールームにじっと座っていると泣きたくなった、というのがあるがまさにそのものである。この学校は創立123年の伝統ある府立第二高女なのだ。入り口の校門からのアプローチにも銘打った石碑があるし、一階には歴史を展示したコーナーがある。地下一階地上5階の校舎を一回りしたら1時間ぐらいたった。人のいない学校を回るのは私は大好きで、どこの学校にいっても一人で回る日直は教員の業務のうちで好きな仕事の上位を占める。途中で職員室を発見、となりに印刷室もあってそこの機械の布陣を眺めると私の知らない機械がある。そのうち用途と動作を確かめておこう。職員室の隣の小部屋の入り口付近にレターケースがあり、私の名前が貼ってある。中に通勤経路を記入する書類があり4月17日が締め切りと書いてある。何の説明も聞いていないが勝手に持ち出して持ち帰って記入しようと思う。

 もう一度準備室に帰ってベトナムコーヒーをご馳走になり、3時間ほどいて撤収。教室に貼ってあった入学式準備の日にもう一度来て様子を見てやろうと思った。帰りがけに先ほどの職員室の小部屋の奥にいた副校長に挨拶しておいた。退勤の確認のつもりである。私はまだ機械に入力できないが、出勤したことを告げておかなければならない。この前言ったように、授業があってもなくても1年間の全月曜日木曜日が私の給料計算の根拠である。あっと驚いたことに新任の副校長先生は男性だった。名簿をみると確かに女性であってもおかしくない名前だった。私に教えてくれた前任の副校長先生はそれで間違えたのかもしれない。それでも私は、ここへ来る前の情報をほとんど逆のことに入れ替えなければならないと思った。現場はまったくたまんないね。

 本日はもうひと業務あるが記録するのが疲れたのでやめる。K氏が講師の研修会である。途中で460円のカレーライスの店を発見したのが大収穫であった。

それを終えて総武線各駅停車でたらたら帰宅。メシ轟沈でまた11時半に起きた。